クマは森で用を足しますか?

アウトプットは重要です。

リテンション率がとても良くない(Google アシスタント)

先日どこかで「一般開発者の音声アプリはあまり使われない」とか「日数が経つにつれて利用者は減ってゆく」とか「一度の利用で満足されてしまう」とか聞いたような気がしますが、この Google アシスタント用アプリの実績も、確かにそんな感じになっています。

cheerio-the-bear.hatenablog.com

利用者を増やすために何かをしようというつもりはないのですが、何かのご縁で一度ご利用頂いた方には何度か再訪して頂けるといいですね。ということで、他のことを手掛ける片手間ながら、リテンション率を上げるにはどうすれば良いのかなんてことも考えてみたいと思います。その検討のために、まずは 2019 年 5 月度の実績を貼っておきます。

2019 年 5 月度の実績

ということで、日単位のアクティブユーザー数の推移から。毎日ほんの数人ずつですから、そんなに使われてはいないですね。でも、プロモーションしているわけでもないのに、皆さんよくぞお出で頂きましたとも思います。

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Active users (1 day) : May 2019

Google さんにおすすめされてご利用頂いた方も、そこそこいらっしゃるようです。おすすめされたままに選択されたらしい割合も高いようですし、語学学習系の音声アシスタントアプリ・スキルのニーズはあるという理解で合っているのではないでしょうか。登録する起動フレーズ例を調整することで、利用者数をちょこっと増やすことはできるかもしれません。

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Actions Implicit Discovery

単位を 7 日にすると、こんな感じ。リピートして頂いた利用者の方が、ほんの少し登場している様子がご覧頂けます。しかし、ほんの少しです。この赤のラインをもうちょっと持ち上げてみたいわけです。

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Active users (7 days) : May 2019

ついでに、単位を 28 日にしたものも貼っておきます。このグラフからは、まだ特に得られる情報がないのかもしれません。

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Active users (28 days) : May 2019

Actions on Google は他にも幾つかグラフを描いてくれるのですが、最も気になったのは「アプリの実行を中断した割合」の高さです。利用者の半数以上が最後までアプリをご利用頂いたと考えるべきか、それに近い人たちには中断されてしまったと受け取るべきか。

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Abort rate : May 2019

アプリの性質的に致し方ないものである可能性もありますが、これを改善しないとリテンション率の改善も見込めないのかもしれません。他の類似のアプリでは平均的にどうなのかわからないこともあり、現状では判断しかねるところではあります。

中断される割合を下げたい

どんな理由でアプリを最後まで実行できなかったのか、利用者さんからフィードバックを得る術はありませんので、ひたすらに想像してみる他ありません。自分で考えたものがどれくらい実際の状況に合っているかは大いに謎ですが、幾つかその理由になりそうなものを挙げてみます。

  • 期待したものではなかった(ことが起動してみてわかった)
  • (音声入力が求められるので)今やりたいものではなかった
  • そんなに長く付き合わされるとは思っていなかった
  • アプリに問題があって中断せざるを得なかった
  • つまらなかった

アプリが提示した英文を利用者に読み上げさせ、Google アシスタント側がうまく聞き取れなかった部分について何度も復唱させる仕組みにしているのですが、利用者によっては(というか英文によってはかもしれませんが)20 分くらいかけている事例が観測されています。アプリを起動したときには、まさかそんなに長くなるとは考えていなかったのではないでしょうか。ちょっと迷ったのですが、一度の実行でアプリ側から提示する英文の数を、3 つから 2 つに減らしてみました。

一方、ほとんど発話せずにキャンセルされるケースも多数あります。そのようなケースの発生割合を低く抑えようとするなら、アプリの内容がとても良くわかるような絶妙なアプリ名を見つけて変更する、等の方法を考えないといけないかもしれません。

リテンション率を上げたい

もう一度アプリを起動しようと利用者の皆さまに思って頂けない理由も、多くは前項に挙げたようなことなんでしょう。でも、翌日もしくは数日後に戻ってきて頂ける利用者さんも、少ないながらいらっしゃるのも事実。何らかの方法によるもうひと押しがあれば、繰り返し利用してみようと思う人が増える可能性はあると考えています。

ということで、過去 10 レッスンにおいてうまく発話できた英文の割合を、アプリ終了直前にパーセンテージで示してみることにしました。「あなたの通過率は改善して 78 %になりました!」みたいな感じです。それを見るためには、途中で中断することなく最後まで走りきって頂かないといけないわけですが ..

また一か月くらい様子をみて、数字の変化を確認するようにしようと思います。